「法務省管轄支局」と称する団体からの架空請求詐欺が増えているようです。

昨年末にもこのコラムで書きましたが、架空請求詐欺が増えているようです。ご用心ください。

【関連記事】架空請求詐欺にご用心ー「無視」でOK,不安なら弁護士に相談!

どんな請求書が届くの?

ネット上の情報ですが、「法務省管轄支局」と称する団体から、このようなハガキが届くようです。

「法務省管轄支局」という団体は存在しません

「法務省管轄支局」という団体は存在しません。

「法務省に関連する組織かな?」と思ってしまいそうですが、法務省自身が「無関係です!」と否定しております。

差出人は,「法務省管轄支局 国民訴訟通達センター」,「法務省管轄支局 民事訴訟管理センター」,「法務省管轄支局 民間訴訟告知管理センター」,「法務省管轄支局 国民訴訟お客様管理センター」などと記載されていますが,これらの団体と法務省とは一切関係がありません。

【引用元】法務省の名称等を不正に使用した架空請求により被害が発生しています

完全に詐欺です

ハガキを見ますと、「契約不履行」とか「訴状」とか「給与差し押さえ」とか「執行証書」といった小難しい言葉がちりばめられていて、予備知識がない方は不安になるかと思います。

ご安心ください。完全に詐欺です。混じりっけなしの詐欺です。

「無視」が最善の対応です。

こうしたハガキが届いた場合、どのような対応をするのがベストなのでしょうか。

この手の架空請求詐欺の犯人が狙っているのは、ハガキを見て不安になった方が記載されている電話番号に電話をしてくることです。

電話をかけると、さらに不安をあおるようなことを言って冷静な判断ができない状態に陥れ、お金を支払うように仕向けてきます。

ですからこういった架空請求のハガキなどが届いたときは、記載されている電話番号には絶対に電話をしないでください。

「迷惑なのでもう送ってこないでください!」といったお電話もしてはいけません。犯人に直接会話をする機会を与えることになってしまいますし、あなたの電話番号が架空請求業者間で共有されてしまうおそれもあります。

「無視」するのが最善の対応です。

やぶってゴミ箱へ捨てましょう。

架空請求詐欺かどうかどうやって見分ければいいの? 

ハガキで来る請求書のすべてが架空請求というわけでもありません。中には本物の請求書をハガキで送付する業者もいます。

では、架空請求詐欺のハガキなのか「本物の請求書」なのか、どうやって見分ければいいのでしょうか。

私がおすすめする方法は、「差出人の名称や電話番号をネットで検索して調べてみる」ことです。

 最近は架空請求詐欺のハガキが出回るとすぐにネット上にアップされ、注意を呼びかける投稿がなされます。

上で引用したTwitterの投稿なんかはその典型ですね。

また、勝手に名称を使われた機関(今回は法務省)が「うちは無関係です!」と注意を呼びかけていることもあります。

いきなりハガキに書いてある電話番号に電話するのではなくて、まずは検索して情報を集めてみましょう。

どうしても不安が残る場合はどうすればいいの?

そうはいっても「本当に架空請求のハガキなのか」、「何も対応しなくて本当にいいのか」、「本物の請求書だったらどうしよう」と不安に思われる方もいらっしゃることと思います。

そういった場合には弁護士にご相談ください。

架空請求詐欺の場合、法律用語の使い方がむちゃくちゃで意味不明な文章になっているのが通常です。

ですから弁護士がみれば詐欺かどうか一発で判別できます。

当事務所でも架空請求に関するご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。