終活をしよう!ーこの先の人生を自分らしく生きるために

そもそも終活ってなに?

近年「終活」という言葉をメディアで目にする機会が増えてきました。終活とは、「自分の人生の終わりを迎えるにあたっての活動」のことを言います。

自分が死んだら自分の遺産は誰が引き継ぐのか、葬儀やお墓はどうなるのか、介護施設や医療機関への支払いは誰がするのか、自宅はどうなるのか、残された家族は困ったりしないかなど、自分が死んだあとのことを今のうちから考えて準備をする、残された時間を自分はどう生きたいのかを考えるのが終活です。

なんのために終活をするの?

自分の死を意識する

終活の目的の1つ目は、自分の死をしっかりと意識することです。自分の死を明確に意識することによって、残りの人生がどれくらいあるのか、その間に準備しなければならないことは何か、やり残したことはないか、今後の人生どう生きたいのか、何を大事にしたいのかを考えることができるようになります。

かつては「死のことを考えるのは縁起が良くない」といって死を生活から遠ざけていました。しかし、今はもうそういった時代ではありません。死を明確に意識することであなたの人生は豊かになります。

家族の負担を減らす

終活の目的の2つ目は、残された家族の負担を減らすことです。死後に発生する事務作業は思いのほか多いものです。また争族トラブルのため家族が何年も調停や裁判で争うことも珍しいことではありません。

事前に準備ができていれば、残された家族も落ち着いて故人の葬送・供養を行うことができるようになります。

何をすればいいの?

生前整理

自分の持ち物を、いるもの・いらないものに仕分けして整理しましょう。相続の際に家族が困らないように通帳、印鑑、保険証券、権利証、年金手帳などの貴重品もまとめておくとよいでしょう。

医療・介護

今後、自分一人で生活することが難しくなり、施設入所を決断しなければならないかもしれません。どんな施設でどんなサービスを希望しますか。また、延命治療や緩和ケアについても家族と話し合っておくとよいでしょう。

葬儀・お墓

近年、故人の葬送の方法が多様化しています。あなたらしい葬送はどんなものでしょうか。また、あなたが入るお墓はありますか?残されたご家族が落ち着いてあなたとのお別れをすることができるよう準備しておきましょう。

相続・遺言

まずは自分が亡くなった場合に誰が相続人になるのかを確認しましょう。次に、自分の財産の内容を確認し、財産目録を作りましょう。そして誰にどの財産を引き継いでもらいたいかを考え、遺言書を書きましょう。遺言書があれば相続手続きを円滑に進めることができるようになります。なお、エンディングノートは遺言書の代わりにはならないので注意が必要です。

自分史を作ろう!

さきほど終活の目的の1つは自分の死を意識し、残された人生をどう生きるかを考えることだと書きました。この先自分がどう生きたいのかを考える上で、自分の人生を振り返ることは不可欠です。家族のこと、友人のこと、仕事のこと、趣味のことを振り返りながら自分史を作ってみましょう。自分がこれまで何をしてきて、何をしていないのか、これからやりたいことがきっと見えてくるはずです。

終活を行う際の注意点

すべてを「今」決めてしまう必要はない!

将来のことをすべて予測して完全に準備することは不可能です。すべてを「今」決めてしまう必要はありません。生活環境や自分の思いが変わったらその都度終活内容を見直すことが重要です。

家族や専門家とよく話し合おう

終活は自分の死後のことを準備するものです。葬儀やお墓のことは残される家族ともよく話し合っておきましょう。また、遺言書の作成や死後事務委任契約などは法律の専門家のアドバイスを受けながら行いましょう。かえってトラブルの種になってしまうこともよくあります。