今年も福岡高齢者・障害者虐待対応チームの研修会に参加しました。

2018年6月2日に福岡県弁護士会館で開催された「福岡高齢者・障害者虐待対応チーム」の研修会に参加しました。

虐待対応チームでは弁護士と社会福祉士が連携して市町村の虐待対応をサポートしており、研修会も弁護士と社会福祉士が一緒に実施しています。

自分もこの研修会には毎年参加しているんですが、すぐに実務で利用できそうな分析の視点を提供してもらえたり、演習で利用した架空事例もよく練られている印象です。年々研修内容のレベルが上がっている気がします。

自分もこれまで何度か市町村のケース会議に出席して助言などを行ってきましたが、まだまだ不十分なところがあったなぁと反省しきりです。

さて、今回の研修会で厚生労働省の作成しているマニュアル「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について」が今年3月に改訂されたことが紹介されていました。

改訂後のマニュアルでは虐待対応が市町村の責務であることが強調され、分離保護のために必要であれば「やむを得ない措置」もためらわずに行うべきであることが記載されています。市町村としては虐待対応に非常に重い責任を負っていることが確認されていますので、市町村の役割は今後ますます重要になります。現場で虐待対応に当たっている市町村の職員も気を緩めることはできません。

ただし、筑豊は小規模の自治体が多く、虐待対応にあたる人員も慢性的に人手不足の状態です。どんなに素晴らしい制度を作ってもそれを運用できる人がいなければ絵に描いた餅ですから、こうした点への配慮も忘れてはなりません。

個人的にはもう少し広域で虐待対応を考えることができないかと考えております。複数の市町村が共同で虐待対応マニュアルを作り、演習を行い、実践し、情報や実践例を共有できる体制を作れないかという問題意識です。

この研修は8月にも第2弾が実施されます。そちらにも参加予定ですのでまたご報告したいと思います。